北の陶器がバッチャン焼きなら南はソンベ焼き。ホーチミン近郊に位置する現在のビンズォン省（旧ソンベ省）で作られています。クリーム色の地に花柄や抽象的模様が入った素朴な器は、かつてホーチミンの屋台で使われていましたが、扱いやすいプラスチックに取って代わり生産も激減。しかし近年、そんな器の価値が再認識され、高級レストランでもベトナム料理の引き立て役としてソンベ焼きが使われています。今では窯元も少なくなりソンベ焼きの存続が薄れゆく中、伝統文化の維持と継承に取り組みながらも、現代のライフスタイルに溶け込んだソンベ焼きが若い世代の注目を集めています。

ホーチミンの2区にあるTUHÚ CERAMICS（トゥーフーセラミックス）は、「伝統とモダン」が調和するオリジナルのソンベ焼きの専門店。藍色のドット柄や吹墨など、絵付けは全て手描き。どれもシンプルで、どんな料理にも合いそうです。小鉢は一枚3万ドン（約140円）からと、価格もリーズナブル。緩衝材でひとつひとつ丁寧に梱包してくれるので、お土産に買って帰るのも安心です。問題はスーツケースのスペースでしょう。ベトナム航空の受託手荷物許容量はエコノミークラスでも23kgが2個まで無料なので、スーツケースをもう一つ現地調達するという手もあります！