ベトナムの朝ごはんは、フォーやバインミーだけでは終わりません。
北部ハノイのとろとろ米粉料理から、中部ダナンのご当地麺、南部ホーチミンの“鉄板モーニング”まで、一度の旅では食べきれないほどバリエーションがあります。
今回は、ベトナムの朝食を「王道メニュー」から「地方の名物朝食」、そして「若者の最新朝ごはんトレンド」まで、一気にご紹介します。
1.まずはここから:全国区の“絶対王者”朝ごはん
フォー(Phở)
ベトナムを代表する米麺料理で、特に北部では“朝といえばフォー”と言われるほどの定番。
牛骨や豚骨から取った澄んだスープに、香り豊かな米麺と牛肉または鶏肉を合わせた、軽やかな一杯です。

バインミー(Bánh mì)
ベトナム風サンドイッチで、もっとも人気のある朝食の一つ。パンの中に肉、パテ、バター、ピクルス、香草などをはさみ、屋台やお店ごとに具材の組み合わせが違う“食べ歩きが楽しい朝ごはん”。

ブン(Bún)とその仲間たち
米粉から作る丸麺で、フォーと並ぶ“国民食”の麺。
同じブンでも、地域ごとに表情が変わります。
✔ ブンボーフエ(Bún bò Huế):フエ地方発祥のピリ辛牛肉麺で、中部〜南部の定番朝食。
✔ ブンチャーカー(Bún chả cá):ダナンなど中部で愛される、魚のさつま揚げ入り麺。
✔ ブンチャー(Bún chả)、ブンズィウ(Bún riêu)など、ハノイのつけ麺や酸味のある汁麺も有名です。

おこわ(Xôi)&ソイマン(Xôi mặn)
ピーナッツ、トウモロコシ、緑豆、黒豆などを、もち米と一緒に炊いたり蒸したりした、お腹にしっかりたまる“もち米系朝食”。
ソイマンは、餅米の上に中華風サラミやベトナムハム、肉でんぶ、干しエビ、大根の漬物をのせ、ネギ油と醤油、チリソースをかけて食べる、塩気のきいた一皿です。
チャオ(Cháo/おかゆ)
朝・昼・晩いつでも食べられる、優しい中華風おかゆ。

路上のおかゆ屋台や専門店では、揚げパンを浸したり、ライムや調味料で味を変えながら楽しむスタイルがローカル流です。
2.地方ごとに“推しメニュー”あり:北・中・南のローカル朝食
北部(ハノイ周辺)の“とろふわ&さっぱり”朝ごはん
バインクオン(Bánh cuốn)・ライスロール
薄い米粉クレープに肉ときくらげを包んで蒸しあげた、北部の伝統的な朝食。
もっちりした食感を甘酸っぱいヌクマムベースのたれでいただき、肉や卵、ベトナムハムなどトッピングの種類も豊富です。
バインドゥックヌン(Bánh đúc nóng)
米粉と石灰水から作られる、とろみのある温かいベトナム風お餅で、ひき肉の炒め物、きくらげ、揚げネギ、パクチー、甘酸っぱいヌクマムだれがのった“あったか朝ごはん”。
豚まん&豆乳セット
豚ひき肉、きのこ、きくらげ、うずらの卵入りの豚まんを、温かい豆乳と一緒に食べる、典型的なベトナムの朝食コンボ。
最近ではかわいらしい形をした豚まんなど“映え”を意識したものも。
中部(ダナン・フエなど)の“ご当地麺天国”
ミークアン(Mì Quảng)
ダナン周辺の朝食定番で、汁が非常に少ない“和え麺スタイル”が特徴。
エビや豚肉、ピーナッツに、バナナの花ともやしなどの生野菜をのせ、よく混ぜてからいただきます。

ブンボーフエ(Bún bò Huế)
牛コツとレモングラスをベースに、発酵エビペーストで仕上げたスパイシーなスープがクセになる一杯。 太めの米麺に、牛肉、豚足、カニのすり身、ベトナムハムなど具沢山で、朝からしっかりパワーチャージしたい日にぴったりです。
ブンチャーカー(Bún chả cá)
ダナンで親しまれる、魚のさつま揚げ入り麺。 自然な甘みと香りのチャーカーが、ほのかな酸味と甘みのあるスープ、生野菜、唐辛子入りのタレと絶妙なマッチ。
コムタム(Cơm tấm)
ダナン郊外などで朝食としても提供される、砕き米に肉や卵、野菜を合わせたワンプレートご飯。

南部(ホーチミン周辺)の“ガツンと満足”朝ごはん
フーティウ(Hủ tiếu)
ホーチミン名物の米麺で、朝食・昼食の定番。 透明感のある細麺に、豚骨や乾物出汁の甘みのあるスープが合わさり、豚肉・エビ・イカなど具材もバリエーション豊富です。フーティウホー(Hủ Tiếu Khô)とい和え麺スタイルも。

ボーコー(Bò kho)
牛肉の煮込みを白米、パン、米麺などと一緒にいただく、南部で人気の朝食。 レモングラス、シナモン、唐辛子、コショウが効いた、ほどよい辛さのソースが食欲を刺激。
ボーネー(Bò né)
南部中心で食べられる、ベトナム風ビフテキ朝食。 薄切りステーキと目玉焼き、パテなどを鉄板にのせ、パンをソースに浸しながらいただきますが、見た目に反して重すぎず、朝にもばっちり。
ちまき
南部で朝食として人気のバナナの葉やラーゾンの葉で包んだちまき。
3.若者に支持される“ヘルシー&カジュアル”朝ごはん
スムージー&ヨーグルトボウル
ホーチミンなど都市部のカフェで人気上昇中◎マンゴーやドラゴンフルーツなどの南国フルーツとヨーグルト、シリアルを合わせたボウルは、軽めでヘルシー、そして写真映えも抜群。
カフェでのベトナムコーヒー+軽食
カフェでベトナムコーヒーとミニバインミー、ペストリー、ヨーグルトなどを組み合わせる“朝カフェ習慣”が定着しつつあります。
ベトナムのカフェチェーンでも気軽に楽します。

4.都市 vs 地方:同じ国でもここまで違う朝の風景
ハノイの朝は、どこか懐かしさを感じさせる静けさから始まります。
路地裏のフォー屋やバインクオン専門店、豚まん&豆乳の屋台には、ゆっくりと一日を立ち上げる人々が集まり、湯気の向こうに悠久の時が息づくひとときが流れています。
ダナン・ホイアンでは、海風が吹き抜ける市場周辺が、朝から活気に満ちた食堂街に早変わり。
ミークアンやブンボーフエ、ブンチャーカー、コムタムなど、ご当地麺の香りがあちこちから立ち上り、旅人を“ローカルの朝”へと誘います。
ホーチミンの朝は、エネルギッシュでスピード感たっぷり。
路上屋台のバインミーやフーティウ、モダンなカフェのボーコーやボーネー、ちまきまで、伝統とモダンが入り混じった“南部らしい朝ごはんシーン”が、次々と目の前に現れます。

地方の市場で朝5時台から麺をすすり、都市部ではカフェでゆっくりコーヒーを飲む——同じベトナムでも、場所によってまったく違う“朝の物語”が楽しめるのも魅力のひとつ。
5.旅のシーン別・おすすめ朝ごはんの選び方
到着翌日の朝食(まずは胃を慣らしましょう)
フォー、チャオ(おかゆ)、バインクオンなど、さっぱり系からスタート。
しっかり観光・アクティブに動く日
ブンボーフエ、ボーコー、ソイマン、鉄板バインミーでエネルギーチャージ。
カフェや街ぶらでのんびりな日
ベトナムコーヒー+バインミーやペストリー、フルーツボウルなど、軽め&長居しやすい組み合わせがおすすめです。
“ベトナムらしさ”で写真をSNSにあげたい日
ダナンのミークアンやブンチャーカー、南部のボーネーなど、見た目にもインパクトのあるローカル朝食を狙いましょう。
6.ベトナム航空で、帰りの機内でも “ベトナムの朝”を楽しめます。
日本行きのベトナム航空の便は、ほとんどが深夜に出発し、日本には早朝に到着します。
そのためビジネスクラスの朝食では、ベトナムの国民食である「フォー」をご用意しています。
日本到着の少し前、窓の外がうっすらと明るくなり始めるころ、湯気の立つ本場のフォーがテーブルに運ばれてくる——。
路上の屋台で過ごした朝や、カフェで過ごした時間を思い出しながら、その味をじっくり噛みしめていただける、旅の記憶を反芻するのにぴったりのひとときです。
※数に限りがあります。

次のベトナム旅行では、ぜひ「今日はどの地方の、どんな朝ごはんを食べよう?」と、一日の始まりから旅の計画にワクワクを仕込んでみてください。
フォーも、ミークアンも、ボーネーも——一度の旅じゃ食べきれないからこそ、またベトナムに戻ってきたくなるはずです。























