6月は蓮の花の開花シーズン。ハノイの太湖に浮かぶ蓮花群が有名ですが、これからの季節、ベトナム全国どこにでも池や蓮畑で咲き誇っています。
ベトナムの人にとって蓮の花は特別なもので、日本の桜に近い感覚と言えます。ハスの花は国花で、ベトナム航空のロゴマークも蓮の花をイメージしています。蓮の花が咲くのを今か今かと待ちわびて、花が咲いたら花見や写真を撮って楽しみます。写真を撮ると言っても、プロのカメラマンを雇って伝統衣装のアオザイを着て、完璧なセットの中で撮るのだから、蓮の花に寄せる想いはハンパありません。
蓮は泥水の中で育ち美しい花を咲かせることから、つらく悲しいことがあってもいつか幸せを感じられるし、強く生きられるようになるのだという人生の真理を伝えるかのようなありがたい植物とされています。
そんな蓮は日本で食材となるのはレンコンくらいですが、ベトナムでは蓮実、茎、花・根など全てが食材になります。特にハスの花の香りを移した蓮茶は別名「美人茶」とも呼ばれ、べトナム女性の間では人気のお茶。香りが良くそれだけでリラックス効果を得られますが、お肌に大切な安眠効果は大学の臨床実験でも立証されているとのこと。
伝統的な蓮茶作りをしているのはハノイの数軒のみ。この時期限定で各旅行会社の現地ツアーで、蓮茶作りの見学も開催されています。ハノイに行く人は要チェック!