ほんのり甘く優しいハス茶の香りは心が安らぎますね。ハス花茶は蓮の花の香りを緑茶に移すことで作られます。ビタミンCやミネラルが含まれていて、美容効果も高いといわれています。スーパーでも手頃に買えるのですが、中には人工の香料を添加したものも多く出回り、効能がないに等しい商品もあります。せっかく本場で買うなら本物を手に入れたい。
古くは王宮に献上されていた高価なハス花茶。ハノイ旧市街のハンディエウ通りに面した小さなお茶屋「Hương Sen」は、6 ~7月に咲いたハスの花を摘み取り、おしべだけで香りづけする手仕事でハス花茶を製造・販売する、今やハノイに2軒しかない老舗の一つ。テレビや雑誌で取り上げられている有名店ですが、店構えはかなり質素。日本語で「蓮のお茶」と書かれた看板が目印です。店のご主人にハス花茶を淹れていただくと、なんとも高貴なアロマが鼻腔をくすぐり、リラックス効果はてき面。試飲だというのにすっかり寛ぎモードに。茶葉は50gで1000円ほど。高価ですが、同じ茶葉で6〜8煎ほど淹れることができるので少量でも十分楽しめます。
お茶請けに出てきた「ムッセン」という蓮の実の砂糖漬けは上品な甘さ。ハス花茶とムッセンの無限ループに陥ります。こちらは1袋200円程度とお手頃価格。ハノイの思い出にぜひどうぞ。