ハノイのランドマーク的存在のホアンキエム湖。ここは1日中たくさんの人で賑わっている市民の憩いの場。季節の花々が咲き誇り、一年中暑いイメージがあるベトナムにも四季があることが感じられる、穏やかで優しい時間が流れています。
のんびり湖を散策するなら午前8時ごろがオススメ。早朝の湖の周りはウォーキングや、体操、バドミントンなどをする健康志向の地元民で賑わい、9時を過ぎると街が騒がしくなり、観光客が押し寄せて来るので、8時頃がちょうど穴場。ベンチに座って湖を眺めている人、出勤前に朝ごはんを食べている人、犬の散歩をする人…湖を前に静かに過ごす時間を大切にしている人たちの穏やかな雰囲気に満ちています。
湖の東側に立つレ・タイ・ト像の前でウェディングフォトのカップルに遭遇。2人とも、まるでウェディングモデルのように絵になっています。
ところでレ・タイ・トという人物は、15世紀当時に支配下に置かれていた中国・明との戦いに勝利し、ベトナムの後黎朝大越国の初代皇帝となった王。友人から譲り受けた剣で中国の明軍を駆逐した伝説の王で、レ・ロイの名でも知られています。
ある日、ホアンキエム湖を散歩していると大亀が現れ、剣を持ち主の竜王に返すようにと言って湖の底に持ち帰ったそうな。この伝説から「還剣=ホアンキエム」と呼ばれるようになりましたとさ。ハノイっ子の日常が垣間見られるホアンキエム湖。一周は約2キロなので朝のお散歩にもぴったりです。