「ベトナム人によくベトナム語で話しかけられる」という、オリエンタルな外見と柔らかな笑顔が印象的な中谷さん。
「弟と弟の友達に混じって遊ぶ活発な子供で、高校時代にセントレアからシンガポールに行く際、初めて飛行機に乗りました。キャビンクルーの仕事を意識したのは、就職活動の時」とのこと。2016年2月、ベトナム航空に入社し、3ヶ月のトレーニングを経てハノイベースで乗務を開始した。
ベトナム航空キャビンクルーと言えば、鮮やかなスカイブルーの民族衣装「アオザイ」の制服。「ユニフォームのアオザイは、伸縮性があり手も上下に簡単に動かせ、パンツスタイルなので、働きやすく気に入っています。日本人のお客様からは、機内でお迎えすると一気にベトナムの雰囲気が感じられると好評をいただいています。アオザイを着ている女性は、ベトナムの町でもなかなか見かけないので、喜んでいただいていると思います」
主に日本路線に乗務し、ベトナム人クルーの中で働く。色々苦労もあるのかと聞いてみたところ、「ベトナム人の同僚は、本当に温かく、親切。裏表がなく、日本人に比べて距離感が近く(笑)色んな話をすることで、業務を円滑に進められます」とのこと。「人間関係のストレスがないです」と笑顔で言い切った中谷さん。ベトナム人クルーの気遣い、優しさを感じ、毎回変わるメンバーとの出会いを楽しんでいるのだろう。
ハノイに住んで2年半。ハノイといえば、首都でバイクや自転車が行き交い騒々しいイメージだが、中谷さんの印象はまるで違う。「お気に入りは、タイホー(タイ湖)エリア。特に朝方、ベトナム人は朝が早く太極拳や、器具を使って運動しているのを眺めつつ、静かで爽やかな雰囲気の中を散歩しています。外国人が多く住むエリアで色んな国の料理を楽しめるのも好きな理由です」
「休日は、清潔さにこだわりつつ、色んな価格帯のスパに行ったり、お気に入りのJWマリオットホテルハノイで同僚とお茶をしたり、ヨガに行ったり」とクルーライフを満喫中だ。「好きなベトナム料理は、チキンベースのおかゆ、豚の軟骨入り、4万ドン!(約200円)。ハノイ大教会の通り沿いのお店で、持ち帰って家で食べたり、お風呂で使うようなプラスティック製の椅子に座って道端で食べたりします。また、ベトナム人クルーに聞いたりしながら、入りづらそうな外観でも入ってみるとインテリアに凝っている素敵なカフェなど、新しい発見をするのが楽しみ」 暮らしやすいハノイをドンドン好きになっているそうです。
最後に、今後の目標について聞いてみると。「学生時代は、言語学を専攻、バイリンガルの育て方を研究したり、言語に興味があります。流暢なベトナム語は無理でも、機内で大体の接客をベトナム語でできるようになりたい。そして、現在エコノミークラスの担当をしているので、いつかビジネスクラスのサービスにも従事できるようになり、一通りのベトナム航空のサービスができるようになりたいです。まだまだ、頑張ります」