11月に日本就航30周年を迎えるベトナム航空。ベトナム航空は、2024年の「ワールド・ベスト・エアライン」トップ25で11位に輝いており、さらに国際的な航空会社の格付け機関であるスカイトラックスには4つ星の航空会社として認定を受けているほどの高いホスピタリティーが魅力の1つです。今回はそんな高評価のベトナム航空のビジネスクラスを体験! ブルーの座席が印象的なエコノミークラスでも充実したフライトだったのですが、さらに上のビジネスクラスではどんな時間が待ち受けているのでしょうか。ドキドキしながら乗ってきました!
■おもてなし感じる空の旅
今回は成田からホーチミンまでのおよそ6時間の空の旅へ。ベトナム航空のビジネスクラスはフルフラットシートを斜めに配置する「ヘリンボーン配列」が採用されています。一人旅なら窓側を、二人なら中央で一緒に…と旅のスタイルに合わせたセレクトが可能。
エコノミークラス常連なので、あれもこれもと大荷物で搭乗したのですが、アメニティーが充実しており、保湿リップスティック、ローション、アイマスク、騒音を低減する耳栓、靴下、綿製スリッパが入ったアメニティキットが座席に用意されていました。荷物がコンパクトなワンランク上の大人の秘密を垣間見た気持ちです。
座席で一息ついていると、おしぼりとドリンクをいただきました。ここで離陸後約1時間後、航空機が安定した高度に達したタイミングで出てくる機内食の希望も聞かれます。和食メニューと洋食-アジアメニューからセレクトが可能。今回は鰻があったので、和食を頼んでみました。もうこの後は、あれこれ考えずにリラックスするだけでOK。エコノミークラスだと快適な姿勢を探したり、荷物を整理したりと、ゴソゴソしているのですが、至れり尽くせりで何もすることがありません。幸せすぎます…。
しばらくしていると、目の前のテーブルにテーブルクロスが登場。高級レストランの雰囲気が漂う、食事タイムの始まりです。前菜、煮込み料理、酢の物、味噌汁、メインディッシュが順番に登場。実はこの食器、高級陶磁器メーカー「ノリタケ」のものを使用しているのだそうです。前菜は、エレガントな半円形のプレートおよび日本の伝統的な8角形の青い器で提供。デザートは、ベトナム航空が日本文化への敬意を表した、桜と菊の花びらで彩られた水色の小皿が使われており、細部まで行き届いたおもてなしを感じます。以前食べたベトナム航空のエコノミークラスの機内食もとってもおいしかったのですが、お茶碗に入ったほかほかの白米が食べられるのは、ビジネスクラスの魅力。また、飛行機って酸っぱいものがとてもおいしく感じるような気がするのですが、お漬物×白米の最強コンビが旅の緊張感を解きほぐしていきました。食後の最後には、フルーツやチーズ、和菓子も。空の上で食べる練り切り、本当に心が満たされます。
ちなみに帰りは深夜便だったので、離陸後すぐではなく、着陸前に機内食が提供されました。ぐっすり寝て目覚めた時に最も出てきてほしい理想の朝食すぎて、夢の続きかと思うほど。行きも帰りも「今食べたい」をかなえてくれるステキなメニューばかりでした。
お腹が満たされたら、シートをフルフラットに! 足を伸ばして眠れるありがたみをかみしめます。寝心地をレポートしたいところですが、お腹も満たされたからか、即就寝してしまったようで、気付いたらフライトも終盤…。恐るべしビジネスクラス。もともとエコノミークラスでもよく眠る方なのですが、その記録を上回るほどの就寝時間となりました。
その後フーコック行きのビジネスクラスも体験。機内だけでなく、出発前のラウンジ利用や沖止めの時はビジネスクラス専用バスなどが使えて、待ち時間も楽しくすごすことができました。帰りは、出国審査の長い列をスキップして優先レーンを使えたのもうれしい。空いているベンチを探したり、長い列に並んだり、食べ物を買いにショップに立ち寄ったりと無駄に歩いたり立ちっぱなしであることがなかったので、現地での時間をよりパワフルに過ごすことができました。やはり旅の最中も休息をうまく取ることが大切ですね。
ベトナム航空はいよいよ30周年を迎えますが、1994年の就航当時は、日本からベトナムへの渡航者の多くがビジネス客だったそうです。ベトナムへの日本人渡航者数が着実に増えるに従い、ベトナム航空のネットワークは、30年間で成田・羽田・名古屋・大阪・福岡と日本各地へ拡大をしました。ベトナム航空はナショナルフラッグとしてベトナムの魅力を日本のマーケットに紹介する役割も担っており、現在日本からの海外旅行先としてベトナムが人気を博しているのは、ベトナム航空の30年間の積み重ねが生んだ結果なのかもしれません。ベトナム航空が、ベトナムと日本の架け橋になっているのですね。ぜひ、そんな日本への熱い思いを持ったベトナム航空の最上級のおもてなしをビジネスクラスで体験しては?